初めて腰痛になった時、どのように対処したら良いのか分からないものです。「どうしたら、この酷い痛みが消えるのか?」と、藁にもすがりたくなる気持ちになります。
近くに家族がいると、「ちょっと腰をもんで!」などと頼みたくなりますね。でも、素人が腰をもむと、かえって悪化させてしまう危険があることをご存知でしょうか?
「腰痛に良いだろう」と思うことでも、安易にやってはいけないことが多々あるので、以下にご紹介していきます。
筋肉を「もむ・叩く・強く押す・伸ばす」の4つの行為は間違い!
腰痛とは、腰部の筋肉が緊張して硬くなり、筋肉内で血行不良を起こしている状態です。そう聞くと、痛む場所を自分でマッサージしたほうが良いと思うかもしれませんが、実はそうではありません。
何の予備知識もないのに、安易に「筋肉をもむ・叩く・強く押す・伸ばす」の4つの行為は、かえって腰痛を悪化させる行為になるので注意してください。
① 筋肉をもむ
緊張している筋肉を揉むと、かえって炎症が起こります。この状態は、「もみ返し」と呼ばれます。
腰の筋肉をもんで、もみ返しが起きると、最悪の場合は数日間、立てなくなることもあるので、安易に腰部をもまないでください。
② 筋肉を叩く
筋肉を10回以上連続して叩くと、緊張した筋肉は反発して、さらに硬くなってしまいます。
肩たたきなども、その場では気持ち良く感じても、筋肉が反発するためにかえって痛みを増してきます。
③ 筋肉を強く押す
緊張している筋肉を強く押すと、筋肉は激しく反発して、さらに緊張してしまいます。
痛む場所をマッサージのツボだと勘違いして、強く指圧するのは危険なので止めてください。絶対にやってはいけない一番危険な行為と言われています。
④ 筋肉を伸ばす
硬くなってしまった筋肉を無理に伸ばしても、やわらかくなりません。毎日痛みのある緊張した筋肉は、イメージとしては硬直した古いゴムのようになっています。
素人が安易に筋肉を伸ばすと、最悪の場合は筋肉が断裂するので、行ってはいけない行為の一つです。専門家が指導するストレッチや、腰痛専用のストレッチングベンチを使うほうが安全です。
注射、鎮痛剤、湿布で、腰痛は治らない
注射や鎮痛剤は対症治療
注射(ブロック注射、トリガーポイント注射、局部麻酔)や鎮痛剤などは、麻酔の効果で腰の痛みを感じにくくさせる方法です。
痛みが激しい時に必要な場合もありますが、これらは対症治療であって、根本的な治療ではありません。
薬物療法は有用という見解もありますが、それは治ったのではなく、一時的に痛みが和らぐということです。注射の効果が切れたら、また痛み出すというのでは、本当に治ったとは言えないのです。
また、注射には、副作用として筋肉が硬くなる成分が含まれています。後々のことを考えると、筋肉をさらに硬くしてしまうので、注射や鎮痛剤に頼らない治療が求められます。
慢性的な腰痛に、湿布は効果的か?
病院や治療院でもらう湿布はどうでしょうか? 湿布を貼ると、ひんやりと気持ちがよく感じますが、実は湿布自体に冷やす効果はありません。
慢性的な腰痛を抱えていて、いつも湿布を貼っている人はいませんか? 私自身も、「湿布を貼らないよりは、貼っておいたほうがいいだろう」と考えていた時期もありました。
でも、慢性的な腰痛は炎症ではありません。湿布の消炎効果で改善するものではないのです(ぎっくり腰などを発症した直後などは、冷やしたほうが良いとも言われています)。
また、日常的に湿布を貼っていると、血行を悪くしてしまう恐れがあります。これは逆に腰痛に良くありません。
湿布には消炎・鎮痛効果がありますが、それも気休め程度と考えてください。基本的に、腰痛は薬品や湿布で治るものではないのです。
血行促進剤や温熱療法の効果は?
腰痛には、血行促進剤を飲むと良い?
腰痛は、筋肉が血行不良を起こしている状態にあるので、血行促進剤を飲むのは理屈に適っているように思えます。
しかし、腰痛で硬くなっている筋肉内は、血管が圧迫されて、血管が細くなっている状態でもあるので、効果は期待できません。
無理に血流を増やすと、最悪の場合は血管が破裂してしまう恐れさえあります。
温熱療法で、腰痛を治せるか?
では、腰部を温める温熱療法や、温泉などに浸かって身体を温めるのはどうでしょうか?
実は、身体の外から温めても、表面の1cm程度の筋肉しか温まりません。腰痛は、腰の深部の筋肉が硬くなっているので、筋肉の構造上、深部までは熱が伝わらないのです。
ただ、腰痛診療ガイドライン 2012によると、急性腰痛や亜急性腰痛の場合には、温熱療法で改善したという報告例はあります。これは発症後の強い痛みが軽減した、という意味での改善だと思います。
慢性腰痛の場合には、温熱療法で改善したという確証的な報告は見られないので、温熱療法で腰痛を完治できるとは考えないほうが良いと思います。
鍼灸、マッサージ、整体、カイロプラクティックの効果は?
大事なのは、腰痛改善の指導
基本的に、鍼灸、マッサージ、整体、カイロプラクティックなどは、手技や鍼・灸を使って「腰の痛み」を改善させる方法になります。
しかし、鍼やお灸は、痛みをやわらげる効果はあっても、筋肉そのものがやわらかくなる効果はないようです。
また、腕のよいマッサージ師などは、緊張した筋肉内に溜まった疲労物質(乳酸や老廃物)を排出させて、痛みをやわらげてくれますが、やはり手技だけでは全ての疲労物質を出し切ることはできません。
治療師の腕にもよるので、一概に「効く・効かない」は言えませんが、良い治療師ならば、腰痛改善の指導をしてくれると思います。
腰痛改善ストレッチ「福辻式」DVD
腰痛改善ストレッチ「福辻式」を指導している福辻先生は鍼灸院の先生ですが、指導している腰痛の改善方法は鍼灸に頼ったものではありません。
独自に開発したエクササイズによって、自分で治せる腰痛改善の方法を指導しています。
指導者によって方法は様々だと思いますが、腰痛患者が自分で改善に取り組もうとしない限り、腰痛は完治できません。なぜならば、自分の生活習慣そのものを見直す必要があるからです。
但し、腰痛の対処法には誤解が多いので、当記事でご紹介してきた「やってはいけないこと」は、先に覚えておいたほうが良いと思います。
間違った方法で改善に取り組むと、あとで大変な目に遭います。
自分で腰痛の改善に取り組むのならば、腰痛の専門家の改善方法を学んだほうが、安全で確実です。
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